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ターデン(赤目)恐怖症

投稿日:2005年3月24日 更新日:

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タイには、ターデン(赤目)と呼ばれる病気がある。年明けを迎えてから、その後、暑い時期にさしかかるソンクラーンの4月ぐらいまでが、そのシーズンなのだろうか。街中でちらほら、そして周囲でもちらほら、赤い目をした人を見かけるようになる。それがターデンの時期だ。タイ人なら一度はかかると言われている伝染病の一種、ターデン(赤目)。日本でいう花粉症みたいなものなのだろうか。ある時期になると、奴らは突然、そして一斉に大挙してくる。

■ウワサ1
花粉のように、ある時期(1月中旬頃~)になるとターデン菌が繁殖、空気中を飛び回る。

■ウワサ2
汚いといわれるタイの水道水が原因、ボウフラ(蚊の幼虫)のように下水道でターデン菌が繁殖。

■ウワサ3
正月中にハデに遊んだ医者達が、意図的にターデン菌を撒き散らしている。

などなど、その真相は不確かだが、とにかく奴らは、発症すると非常にやっかいなシロモノである。タイに来てまだ間もない頃、ボクは生まれて初めてのターデンに感染した。原因は友達のアメリカ人から。彼は古式マッサージに行った際マッサージ嬢からターデンをうつされた。

もともと目が強いボクは「これで俺もタイ人の仲間入りかぁ・・」なんてノン気なことを言い、薬局で購入した目薬をさし、さほど気にかけなかったのだが、1週間経っても、10日経っても一向に症状は治らない。そして、更に1週間が過ぎると。

目は蜂に刺されたようにずんぐりと腫れ上がり、うっすらと開けることができる白目の部分は全て充血状態。目は痛くてろくに開けることが出来ない。かきむしりたくなるほどのかゆさ。とめどなく溢れ出す膿み。朝起きて、目を自分で開けることの出来ない不快感。薬用洗浄液を流し込み、両手で目をむりやりこじ開ける。外出時はもちろん、日夜かかわらずサングラス使用。そして、サングラスをはずすと、ボクを見たタイ人たちは、自分の目を手でふさぎ、「うぁ~見ないでぇ~」。「うつっちゃう~」と、子供のように逃げ回る。

目がろくに開かない、見えない、痛い、かゆい、顔立ちが不細工に変形する。他人は近くに寄ってこない。何か自分の存在を否定されているような憂鬱感。「赤なのにブルーになる・・」。そんな言葉がぴったりの病気だ。結局、その後、薬局で目薬を代えること5回、目医者に通うこと2回、タイ人なら数日で治る病気を、ボクは完治するのに3週間を要した。

ボクにうつした友達のアメリカ人は、病院の個室に一週間入院した。彼のホテルには、彼からうつされたと思われる発病者が、その後、ぞくぞくと増えていった。

その実態は不明だが、定説は「感染者が膿みのついた手で何かを触る。 同じ箇所を、他人が触り、その菌がその人の目に触れれば、その人もターデン発病確定!」という単純な感染経過。つまり、感染者の膿み=ターデン菌はどこかに付着すれば、死滅することなく、おそろしい感染力で発病者を増やしていくのだ。そして、そのあまりにもすごい感染力から空気感染もあるのではないかと、我々の間で囁かれている。

みなさん!タイで「充血した目の人」、「涙目の人」、「不自然にサングラスをしている人」を見かけたらご用心!もし、目に違和感を感じたら、直ぐに薬局で目薬を購入し、小まめにケアするのが予防の第一歩です。

 

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