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【2010 W杯 観戦記】オカナチオでベスト16進出!!

投稿日:2010年6月26日 更新日:

日本が、グループリーグ2勝1敗と見事な成績で予選突破!!ベスト16進出を果たし、これから決勝トーナメントに望むことになった。希望的には妄想可能だったが、まさか他国開催のW杯で、日本がこれほどまでに世界を驚かせるなど、現実的ではなかった。FIFAランク45位を考慮すれば、それは当然のことで、大会前の辞任騒ぎとか、練習試合を振り返ってみても、これは奇跡に近いことである。ドメネク監督との確執~アネルカ追放と醜いまでのチーム状況を世界にさらしたフランスは、あれほどの戦力を誇りながら、結局、1勝もできずに予選敗退・・。そして、同じく、日本にも、そんな悲劇的な結末を迎えるための要素は少なからずあったことは確かである。では、なぜ、日本は予選突破できたのだろか。

先ず、言えそうなことは気候と環境。高地だとか、夜の試合は寒く(冷える)、体調管理が難しいといった話が聞こえてくるが、岡田監督曰く、日本人には適しているらしい。また、メキシコ、ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル、チリと6チームも南米勢が予選突破していることからも、それは容易に伺える。そして、ガーナ以外の国が、ことごとく敗退した現状からも分かるとおり、地元アフリカ勢の不調・・。いろいろ理由もありそうだが、とにかく今大会を賑わすダークホース役は、すっかり韓国と我々日本のアジア勢に託されたといった様相である。(イェイ!)

そして、日本のチーム事情から言えば、大会前に自信喪失した岡田監督がベテラン川口、キャプテン長谷部といった選手たちに、行く末を任せた(丸投げした)ことが、大きな分岐点になったようにも思える。それはチームとしての戦術でベスト16を果たした2002トルシエジャパン、そして、チームの前に先ず個としての力を重視した2006ジーコジャパン、のミックス進化系!?といった様相だからである。オシムなら、これほどディフェンシブな戦い方はしていないはずだ。

ただ、選手に規律&自主性を持たせ~考えて走るサッカーという基本を残したオシムの功績は大きく、代表選手の中にもその信望者(オシムチルドレン)は数多くいると言われている。何はともあれ、ハエタカリ戦術と揶揄されたシステムは、結果を残したため、すっかり改名騒ぎ。今や、世界に誇る(?)オカナチオなる(イタリアのカテナチオ「鍵」をなぞらえている)ゾーンディフェンスは功を奏し称賛されている様子。これは、現在のサッカー界の流れでもあるように思うが、いわゆるモウリーニョ戦術をお手本にしているのかもしれない。

今期インテルのセリエA、イタリア杯、チャンピォンズリーグ3冠を果たし、来期からはついにレアルマドリードを率いる時の人モウリーニョであるが、昨年王者のバルセロナ戦を完全に封じこめたモウリニチオ(?)は衝撃的で、バルサ黄金時代の衰退&最新最強のシステムとも言われている。それは、簡単に言えばしっかり守って先ずは負けないサッカー。引き分けでもと勝ち★を効率よく稼ぐための、やや退屈なシステムでもあり、美しいサッカーを愛する人々からは非難の的になっていたりもするわけだが、ボール支配率を無視(放棄)した戦い方は、ある意味、無力だとも言える。しかし、モウリーニョはそれを自慢の超強力FW陣によるカウンターアタックでカバーしているわけである。それは、たった数人のFWによる個人技(力)と1、2本のパスで、ものの見事に相手ゴールを奪い去る超高速カウンターシステムなのだ!!

公式球ジャブラニのくせも影響していると思われるが、今大会は比較的ディフェンシブな戦い方をしている国が、結果を残しているようである。中でも、センターバックを4枚並べた強力守備陣に、中盤でのパス廻しを封じるマスチェラーノ、そして、メッシ―テベス―イグアインの最強FW陣を擁するアルゼンチンは、まさにマラドーナ型のモウリーニョ戦術と言っても過言ではないが、大会前の予想とは逆に、今や優勝候補筆頭と評されるほどの内容である。そして、ポルトガルがロナウドを1トップに据えるように、岡田監督は本田を1トップに配置しているが彼は足が速くないので、どうしても日本のカウンターは遅速で流れを失ったものになってしまう。ゴールまでのパスの回数も増え、あっという間に相手に追いつかれるわけだ。そうなると、本田にロングボールが入った時にセカンドボール(こぼれ球)を拾い、それを瞬時に攻撃に移す本田のサポート役が必要なのだが、現状は、大久保、松井、長谷部が何とか守備を重視しつつも補っているという状況。そして、その数少ないチャンスをモノにしたというわけだ。

まさにモウリーニョ戦術でいうところのカウンター攻撃(流れからのゴール)が乏しい日本であるが、おそらく、その辺が決勝トーナメント勝ち上がりの鍵とも言えそうである。特に、次戦のパラグアイは個人技主体のチームなので、ようやくここで中村憲、岡崎あたりのスタメン復帰で、パスサッカーの総力戦で崩して欲しいところだが、多分、同じオカナチオか・・。

それにしても、「本田―長谷部―川島」、この三本の軸は、今や日本が世界のサッカー界に誇る三人であろう。最新の欧米サッカーで戦っている二人に、これまでの日本にはいなかったタイプの大型守護神。そして、この三人から強烈に感じるのは、圧倒的な闘志と攻撃性である。それが、うまい具合に他の選手たちに影響を及ぼし、各個人は皆、世界レベルに近づこうと努力、団結している印象である。それは、前回2006年のドイツ大会、世界レベルの中田英が一人浮き、まとまりに欠けたチーム状況とは、全く間逆の様相であるようにも思える。

ワールドカップで勝ち続けるには、気候環境への対応、一ヶ月と続く長丁場に耐えるだけの体調管理(ケガの回避)、そして、何より大会期間中のチームの結束力(成長度)にかかっていると言われる。現時点で、日本は最高のチームコンディションと絶好調の流れ(ツキ)にも恵まれている。更に、イエローカードによる累積欠場者もまだいない。サブメンバーのトータル出場時間が少ないところがやや不安視されるが、何とかパラグアイ戦はモノにして欲しいところだ。仮に勝てれば、その次は、いよいよ岡田監督が宣言したベスト4進出をかけた一戦(スペインvsポルトガルの勝者と戦う)。総合力で言えば優勝候補のスペインか・・そうなると何とも夢のある一戦である。さてさて、オカナチオの快進撃が、どこまで通用するのか。楽しみに観戦したいW杯今日この頃である。

 

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