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タイ式コックリさんとは!?

投稿日:2011年8月28日 更新日:

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タイのテレビドラマと言えば、だいたいが恋愛系をベースに、オカマとピィー(オバケ)が随所に出てきて、かつ、渡る世間+ドリフ調のドタバタ劇ミックス(効果音付)といった内容のものが多いように感じるが、ふと、タイ嫁が見ているドラマに目を向けていると、日本で言うところのコックリさんをして遊んでいるシーンが出てきた。と、実は、僕も幼少時代にコックリさんやキューピットさんといった類の降霊遊びを一通りやったことがあるので、ついタイ嫁といろいろ話すことになったわけだが、、そんなわけで、今日はタイ式のコックリさん!?とやらを探ってみることにしてみよう。(自己満足・・)

先ず、僕の田舎(福岡)での体験から語れば、小学生時代に2、3度、そのブームはやってきたという記憶がある。ある時期になると、何となしに誰かが遊び始め、いつの間にか学校中に広まり、そして、何事か奇怪なことが起こった辺りで教師に見つかり、学校内で禁止例が出る・・といった具合だった。そして、禁じられた遊びは、そのうち、「コックリさん」→「キューピットさん」などとフランクな言い回しに名前を変えていったような覚えがある。

■日本式コックリさん

僕が当時やっていたやり方は、ノート(白紙)にボールペンで「五十音表」、「0~9の数字」、「はい・いいえ」、「男・女の記号」、「鳥居(入口・出口)」、「WC(トイレ)」、「いなりの絵(or本物)」などを描く。10円玉硬貨を鳥居の位置に置き、参加する皆の人差し指を10円玉に添えてスタート。「コックリさん、コックリさん・・」と呼びかけ、10円玉が動くと質問をするといった流れである。お帰りの際はいなりを手土産に。また、使用後の紙は燃やす、10円玉はすぐ使う!といったルールがあったように思う。

そして、キューピットさんもその内容は同じようなもので、ノート(白紙)にボールペンで「五十音表」、「0~9の数字」、「中央に大きくハートマークと刺された矢(先がYes/尾がNo)」、「男・女の記号」、「WC(トイレ)」、「お菓子の絵(お土産)」などを描く。そして、こちらは鉛筆を皆で握り合ってスタート。「キューピットさん、キューピットさん・・」となるわけだが、使用後の鉛筆は折って捨てるだけとなる。

■タイ式コックリさん

そして、タイ嫁に聞いたタイ式のコックリさんとは「ピィー・トゥワイ・ケーウ(小コップ/ショットグラス)」または、「ピィー・リィアン・バーツ(1B硬貨)」という呼び方をする。ピィーはオバケ(霊)という意味で、ピィーを呼び込むのが、トゥワイ・ケーウ(小コップ)かリィアン・バーツ(1B硬貨)で、言い方が異なる。その他、やり方は日本と同様で、皆が手を添えて~ピィーに呼びかけて~動けばいろいろ質問する。霊を呼び込む物は違えど、やってる内容はどちらもほぼ同じ。ただ、日本の場合はコックリさんという象徴的な呼び名があり、狐狗狸さんと当て字することからも狐などの動物霊、または高級な自然霊を呼ぶといった稲荷信仰のような価値観がそこにある。そして、その辺にいる低級な浮遊霊(地縛霊)を呼んでしまった場合は危険!憑依されるぞ・・みたいな雰囲気である。

一方、タイには稲荷信仰などないが、ピィー信仰と呼ばれるアニミズム(精霊信仰)がある。そして、タイ語のピィーとは、精霊・オバケ・妖怪・怨霊など、霊全体を指して言うようなところがあり、実際、タイ人が遊ぶタイ式のコックリさんでは、「ナモタサー・・・(その辺にいる)ピィーさん、いるならば小コップ(1B硬貨)の中にお入り下さい」というアバウトなものである。タイ嫁に聞くと、その動機は子供時分に霊の存在を確かめたいという軽い気持ちであったが、同時に、自分の身の回りの故人とか先祖を呼んで会話をしたいという感覚が強かったという。

僕がやっていた時は、自分のこと(将来)とか友達の好き嫌い(異性)とか、占い師にでも相談するような内容のことを質問して遊んでいたような記憶があるが、タイ人は、ピィー(霊)の名前・年齢などを聞いて、自分たちが知らない霊ならば、「なぜ来たの?誰か知ってる人がいるの?」と尋ねる。ただ、単純に霊との会話遊びを楽しむという感覚なのである。そう考えると、やはり、タイ人(特に田舎地方の民族系など)は、霊をごく身近な存在として捉えているのであろう。

コックリさんの起源を調べてみると、ヨーロッパの「テーブル・ターニング(占いの一種)」だとのことだが、日本ではそれが都市伝説のように禁じられた遊びとなり、タイでは子供たちの手馴れた遊び道具になる。ふむ、その土地に根付く文化・宗教・信仰とは、(ある種)洗脳のように自然に人間の価値観を確立させ、支配するのである。ま、何はともあれ、日本ではおどろおどろしい怪談話になるはずのコックリさんも、タイ人と話していると、ピィー(オバケ)相手の笑い話にオチていくのでありました。(ホロ苦・・

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【タイコラム】―タイのピィー↓伝説

 

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