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パタヤはリタイヤメン(男)の楽園か!?

投稿日:2014年2月22日 更新日:

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日本は今月ソチ冬季五輪で盛り上がっているようだが、南国タイでは全く関心すらない様子。そして、政府のコメ買取制度でいまだ支払いが滞っている農民たちの一揆に、やれ首相官邸やタクシン系企業をデモ隊が包囲したとか、それを治安部隊が排除したとか、死傷者が出たとか、相変わらず暫定政権vs反政府デモ隊の醜い政治闘争はグダグダ続いている。はたまた先日、日本を訪れていたタイ人観光客が大雪災害による影響で足止めをくらい動けずに帰国できない人が多くいたようでニュースで事情を知ったタイの僧侶が日本の仏教寺院に対しタイ人観光客を受け入れて欲しいとお願いしている様子がテレビで流れていたが、はてタイと日本の仏教寺院も事情(仕組)が違うしなぁ・・などと、ふと感じてしまった今日この頃。

同じく日本の大雪、寒冬から避難するように知人がタイにやってきたので、久々にパタヤの夜の街へと繰り出してきた。バンコクのデモ騒ぎの影響か年末年始からいまだハイシーズンの様相を見せるパタヤの繁華街は多くの人で溢れ賑わっている。待ち合わせの食事処につくと、知らない顔があった。知人とホテルで知り合ったのか、ゴルフで知り合ったのか、ともかく一緒に夜遊びを楽しみたいと満面の笑みで酒を嗜んでいるおじさんは、聞くと60歳半ばで見た目よりずいぶん若く見える団塊親父。数年前に初めてタイに来てパタヤを知り、今では毎年数回ゴルフ中心のパタヤ旅行を繰り返しているというリタイヤメン(男)で、ここ数年つとに増えてきた類の観光客である。

仲間たちとの夜遊びもそこそこに専らゴルフ専門というだけあってタイ滞在中は連日玉遊びに興じているようだが、他の地域にも足を伸ばしたことがあるのか尋ねてみると、ゴルフ好きだけにバンコク、チェンマイにも行ったことがあるが今は毎回のように空港からパタヤへ直行。すっかりこの街の虜と化しているようだ。その理由はバンコクは物価が高いしとにかく騒々しい、一方、チェンマイはのんびり物価も安いが幾分退屈だ。それは僕も含めパタヤを好きになった人がよく口にする言葉であるが、やはりこの街が醸し出す幾分のんびりとした空間と猥雑な装いが気に入ったということなのであろう。そして、何度も通い、はたまた夜遊びを覚え、事情を知り、この街のことを大凡ながら把握できるようになると、皆決まって同じことを口にするようになる。

それは日本に比べ物価の安い南国の地で小金を使って何かビジネスはできないだろうか、あるいはお気に入りのタイ人女性を使ってタイに遊びに来る際の小遣い程度でもいいので、稼げる商売はないだろうかということだ。もちろん酒の席での会話なので男たちの夢は甘く、単純思考で突っ込みどころは満載だ。タイに行くための口実、独身であればゆくゆくは移住したい、男たちの野望は壮大である。しかし現実に目を向けてみると、簡単に使おうとしているタイ人は彼らが想像している以上にお気楽のんびり屋で拝金主義者で小銭で思うように使えるどころか、逆に金を使わされる。甘い欲望と南国娘への欲情に溺れた擬似恋愛たる盲目者ならば散財コースまっしぐらだ。

そんなに旨い話があるのなら、もうすでに誰かがやっている。そして半ば無秩序無法地帯の観光特区パタヤの素顔をよくよく観察すれば、この街はやはり地主とマフィアが支配しており、その中で持ちつ持たれつウィンウィン(WinWin)の関係(コネ)を築いている欧米人たちが大手を振っているという仕組である。もちろんその関係を作るには見せ金(礼金)が必要だ。街のそこかしこで拠点地を持つモトサイ(ソンテウ)にはショバ代がある。林立するナイトバー、店の前にたむろする呼び込み兼用心棒、夜な夜な守代を徴収しにくる男たち。そして、何かと理由をつけて小銭をせびりに来るタムルワット(警察)。そんなわけだからパタヤでの
飲食店経営(特にナイトバー)は簡単に我々外国人が踏み入れるような場所はない。

その辺のタイ人から紹介されたと警察のコネがあったとしても所詮それは集られているだけで、実際、商売を始めてみても、結局、儲かりすぎたら目立ちすぎたら、その内やられてしまう。そして、地主側からすれば物件を賃貸してキーマネー(保証金=礼金)さえ手にできれば、後はいつ辞めてもらっても結構。借り手は幾らでもいるからである。そして日本人からすれば、安いと思う物件も裏では又貸し、又又貸しなんていう蟻地獄のような現実が存在するのだ。そんなことも露知らず、そこそこの小金を持っている南国気分で浮かれた日本人たちは、手ぐすね引いて待っているタイ人の甘い罠(言葉)に容易に引っかかってしまう。

戦後に生まれた団塊親父たちはタイを知り、昔の日本のようだとタイを肌で感じ懐かしむ。まさしくその通りで、特に観光特区のパタヤでは戦後の無秩序だった日本のような世界が実は今でも存在しているというのが現実なのかもしれない。そして、そのヒントはやはり欧米人にあるようにも思う。侵略者、植民地支配者という白人たちの歴史を紐解けば、彼らがアジアの社会にどのように入り込み支配(コントロール)し現地で生き残ってきたか。やはり彼らは飴とムチの使い方が上手い。そして、長く居座るつもりであるならば先ず大枚をはたいて物件・土地を買う(家を建てる)、それを元(担保)に何かしら商売を営む。更に国際結婚~自分と現地人との間に子供を作る(保証)。これらのことを同時進行するように行う。この手の人種が確かに根を張り生き残っているのは間違いないと思う。

中華系の華僑たちは今やこの国の政財界すら手中に収めるような勢いだ。そして、欧米人たちもまた彼らのネットワークをフル活用し、その勢力を拡大し続けている。はて、和橋という言葉もあったはずだが我々日本人はどうなのだろうか。お人よしで生真面目でシャイな国民性の我々はこの中でどういう位置にいるのだろうか。はたして、この中で如何ほどの存在感を示すことが出来るのだろうか。どうやら日系企業が溢れるバンコクならまだしもパタヤではまだそれは難しいようにも思える。唯一の強みは日本人の性格(性質)、国民性を毛嫌うタイ人は間違いなく少ないし、更に言えば親日家のタイ人は多いということだ。そう考えればいつか日本人たちが集う社会(コミュニティー)がバンコクのようにパタヤでも存在するようになれば、その時こそ、日本人村とか日本人通りがパタヤにできる日もやって来るのかもしれない。

団塊世代の大量退職を機に高齢者社会が叫ばれる日本では今や海外での移住生活、リタイヤメント年金生活なんて言葉を耳にする機会が増え、実際、パタヤでもここ数年、明らかにその類の人たちを見かけ耳にするようになってきたし、今後もますますその数が増えていくのではないかと予想される。バンコクから近いし海は汚いがビーチリゾートだし、そこそこ発展してるし、とにかくパタヤは住むには最適の手軽な街だと言える。とは言え、欲を出して何か商売でもと考えるならば、それはタイの中でも特殊な街だから要注意!ということである。ただ、この街に溺れ、住みつき、居座ってしまった僕からすれば、もっと日本人居住者が増え日本食レストランに日本人経営の店舗等がそこかしこに点在するようになればいいのに・・などとパタヤの近未来を想像してしまうのも確かである。

とめどなく増え続けるリゾートホテルにナイトバー、ビーチ沿いの景観を損ない邪魔するように通りを埋め尽くす交通渋滞。嗚呼、あの頃のB級リゾートはどこへやら。以前に比べ明らかに住み心地の悪くなった埃舞うパタヤの街をバイクで疾走する度に嫌気がさす今日この頃だが、これがグローバル化という名の余波なのかもしれないとも思う。はたしてパタヤはリタイヤ生活者にとっての夢の街なのか。ならず者の僕にはよく分からない。ただ一つ言える事は、日本で通用してきた常識、観念、理想といったものと、南国での現実、実体が全く異なるということだけは確かである。(多分)

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