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おんぼろバス格闘劇

投稿日:2006年6月9日 更新日:

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話はバンコクからパタヤに戻るバスでのこと。こういう移動の際には、すぐに睡眠を決め込むことができるボクは、乗車して数分後には、夢の中へと誘われた。それから、およそ1時間ぐらいが経った頃だろうか。「ピチャッ!」。んっ??顔にひんやりとする感触で目を覚ました。上を見上げると、各席上部に付いている簡易エアコンの脇から、水滴が漏れて落ちてきているのだった。

「やれやれ、面倒なことになってしまった・・」。「おいっ!エアコンの水が漏れてきてるよ。何とかしてくれ」と、当然、係員に文句を言いたいものの、ここはバスの中。バス内には乗客のほか運転手しかいない。「ううっ、参った・・」。水漏れは更にひどくなり、ボクの顔やら、洋服に容赦なく降りかかってくる。

「これだから、タイは困るよ」。見れば、その部分には何か粘土のようなもので修復した形跡が・・。「ははぁ、元々、水漏れしていた箇所なわけね」。席を移動しようにも、バス内は満席状態。立つのはヤダ。パタヤに着くまでは、残り1時間ほど。「ううっ、我慢できない」。ということで、ボクは窓にかかっているカーテンで水漏れ箇所を押さえてみたり、財布の中にあったバンドエイドを装着してみたりする。全く、意味なし・・。(汗)

バス内のエアコンはガンガンに効き、その反動とばかりに、ヤツ(水滴クン)は更なる勢いを増す。「この野郎!この野郎!」。声には出さないが、カーテンを使い、修復箇所の粘土をいじくってみる。

「ボタボタボタ~ッ!」。

逆効果↓。変にいじくったせいで、今まで溜まったウップンのように、水滴クンは、ここぞとばかりに、ボクの顔めがけて襲い掛かってきた。「まじ、最悪・・」。そして、そんなボクの格闘劇も知らずに、周りのタイ人たちは、すやすやと夢の世界へと浸っている。「まじ、憂鬱、、俺が何をしたって言うんだ・・」。

座席番号は36番。何かこの番号に意味があるのではなどとカーテンで水漏れ箇所を押さえながら考えてみる。「サブロー?サムッ(寒)?サムホック(タイ語)?」。答えは見付からない。(当然)たまたま乗った時間帯のバスで、たまたま割り当てられた座席番号。運が悪いにも程がある。「俺が何をしたって言うんだ・・」。「ううっ、こうなったら最終手段!」。ボクは胸から下げている仏陀のお守りにキスをし、こうつぶやいた。「ルアンポー、チュワイ・ドゥワイ・ノイ・カップ (偉大なる方よ、どうか助けて下さい)」。

すると、どうだろう。たちの悪い悪ガキ状態だったにっくき水滴クンは、ぴたりと悪さを止めたのであった。そして、上を見ても、その後、ヤツは全く落ちてくる気配すら見せなかった。ああ~、仏陀を信じていてよかった。これは日頃から家の仏陀に水や生花を供え、お祈りしているおかげだろうか。

ふと、前の座席を見ると、ファラン(欧米人)のガキが、何やら手をしきりに上に振りかざしていた。よく見ると、彼のエアコンの脇からも、水滴がポタポタと落ちているようだった。「ふっ、お前もか、ボウズ。がんばって克服しろよ!」。

が、彼は、まだ、ただのガキだった。彼は落ちてきた水滴を手の上に溜め、無邪気に遊んでいるのであった。(汗) 仏陀よりガキのほうが偉大だった・・。

 

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