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夢と生きる民族"タイ人"

投稿日:2009年11月12日 更新日:

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ブログにも何度か書いているが、僕は、自分のを診断(解析)するのが、趣味の一つである。→夢占い(診断)サイト

そして、先日、これまでの人生で見たこともないような、いわゆるお告げのような奇妙な夢体験をしてしまった。ま、その話は、至極、私的な内容(?)だったので、ここでの記述は控えるが、その際、奥さんと「タイ人にとっての夢とは何ぞや?」的なテーマでいろいろ興味深い話になったので、今日は、そのことを、ちょっくら書いてみることにしタイ。先ず、結論を言ってしまえば、仏教徒で信心深いタイ民族たちは、夢を現実的な生活の知恵として位置づけているようだ。それは日々の暮らしのスパイスのようなもので、一方、不吉な夢を見たときは問題を取り除く(解決する)ための予防線(セーフガード)のようなものとなる。そして、その知恵は古(いにしえ)より、そこに生きる人々によって脈々と受け継がれてきた一族の秘伝書なのである・・。

 

●夢と現実とイサーン民族♪
※ノンフィクションです。
数ヶ月前の出来事。僕の奥さんであるBのお母さん(メー)が、ある晩、奇妙な夢を見たという。それは、僕と彼女が田舎に遊びにやって来た夢で、その帰り際、メーは子供からお小遣いをもらいホクホク恵比寿顔。だが、バス停で僕らを見送る場面で、そこには僕一人の姿しかなかったという。娘であるBの姿が見当たらなかった・・。夢から目覚めたメーは、すぐにその意味を考えた。「子供から金銭を受け取った。そして、その別れ際、子供の姿がなかった・・」。それは、子供が親より先に逝ってしまう恐れがあるという暗示。金銭授与は現世へのお別れ、いわば最後のプレゼントを意味しているのでないか。メーは、そう感じたと言う。(スゲェ!)ちなみに、僕がよくチェックする夢占い(診断)サイトによると、以下の結果↓

■自分の子供の夢
見知らぬ子供ではなく、自分の子供(娘、息子)が現れる場合、予知夢のケースではその子供の近況を暗に伝えていることがあります。たとえば、自分の子供が一人で遠くに出かける、高い場所に登っているといったイメージです。玄関や川など、象徴的で予知夢になりやすいイメージをともなう場合にも注意が必要です。多くの場合、家庭をとりまく環境変化への不安、家庭生活の心配事を反映します。

心配になったメーは、B(僕の奥さん)に電話をかけた。しかし、その時、繋がらなかったのだ・・。ここが運命の分かれ道。すぐに、メーは、Bのお姉さん(長女)に電話し不吉な夢について話した。もちろん、事情を聞き心配になったお姉さんは、Bに電話をかける。ようやく繋がった・・。お姉さんは「気をつけなさい。すぐにでも寺にタンブン(お参り)に行ってきなさい・・」とBに告げた。そして、その日、寺にお参りに行った奥さんには、その後、何が起こることもなかった。しかし、その翌日、お姉さんが交通事故に遭ってしまったのである。横暴な運転をするタイ人男のバイクに跳ねられたお姉さんは、地面に頭をたたきつけられた衝撃で、脳内出血多量の重体。搬送されたチョンブリの病院で、意識が回復しないこと三日・・。最悪の状況に陥ってしまった。

四日目にして、ようやく目を覚ました彼女だったが、脳内出血により起こされる激しい嘔吐とショックから来た一時的な記憶喪失。判断に困る医者は「最悪、記憶が戻らないかも・・」、「植物人間になる恐れも・・」などといった不安ワードを呟くばかりだ。後遺症の危険はあるが一刻も早く頭内部でおびただしく出血し、流れ、固まった大量の血を除去しなければいけない。そのためには、オペ(手術)だ。しかし、当の本人、お姉さんはウーウーとうめき、ジタバタと子供のように手を振り、オペを拒絶するだけであった。まさに絶対絶命の大ピーーーンチッ!!である。

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そもそも、不吉な夢を見たメーと同じく、お姉さんも昔から霊感が強いと言う。今回の事故では、僕の奥さんBを心配しすぎたばかりに、彼女に悪い運気が流れ移った。いや、彼女の感じる強さが妹への同情(心配)に繋がり悪運を代わりに受けてあげた(受けてしまった)という解釈である。いったいその悪運は、どこからやってきたのか?ただ、悪夢は、今まさに、目の前にあるだけだった。残酷にも、オペ(手術)の決断を迫られるときはやってくる。こんな時、気の利いた映画ならひょっこりヒョウタン♪軽やかなノリで正義のヒーローがやってくるのが話の流れというものだ。そして、実際、ここで颯爽と登場した奇跡が一家の大黒柱ポー(お父さん)だった。日頃から仕事で忙しいポーが状況を聞き、ようやく駆けつけたのはオペ当日。そして、話はここから急展開していく。

実は、僕の奥さんのファミリーの中には、昔から、いわゆるシャーマン(祈祷師)のような存在が必ずいたという。まさに部族のような雰囲気だが、彼女が幼いときは父方の祖父(おじいちゃん)。そして、その祖父が亡くなると、次にポー(お父さん)が20歳を過ぎた頃~説明しがたい何かしらの神秘的パワー(力)を実感するようになったという。彼女の家族の中の話では、今、祖父の力はポーに移っているという。それは、霊と会話ができるとか、未来を予言できるとか、そんなたいそうなものではない。しかし、彼女の家族が何か病気や体調不良を起こしたとき、必ずポーが治療してきたのだ。それは、治療というよりパワー(力)という名のを送ることだ。

実は、かくいう僕も数年前、バイク事故を起こして首の頚椎を損傷。両手マヒ状態一ヶ月というとんでもないケガに見舞われたことがあるが、ポーの治療を受けてからの回復速度はすさまじかった。ポーは、先ず、患部をその分厚い手でさすってくれる。それは暖かいというよりは、むしろ熱く感じるほどの何かが伝わってくる。そして、彼は、自らの手の中にくるんだ悪の運気をあたかも、その辺にあったホコリをつまんで捨てるかのように、、「フッ!」と気合一閃。吐息で吹き飛ばしていくのである。何か念仏のようなものをブツブツ唱えながら、つまんでは吹き、つまんでは吹き飛ばしていく。その単純作業は、彼の満足のいくまで何度となく繰り返される。たった、それだけの行為である。

そして、今回、不運な憂き目に遭ってしまった重体のお姉さんのオペ当日に話は戻る。ポーは、病室を訪れると、いつものように「フッ!」×数十回。たった数分間それを繰り返しただけで、もう大丈夫!とOKサインを出したのであった。(すさまじい・・)気になるオチは、言うまでもなく、医者からのオペ取り止め宣言!!そして、お姉さんは、その数日後、みるみる回復し晴れて退院。瀕死の重体から一週間も経たず、話の流れを疑うほどに、事態は好転したのであった。

とにかく、自分の周りのことながら、あっぱれ、スゲェ。でも、スゴイのはポーだけではない。常に家族のことを思い感じて生きるという絆。そして、オトギ話のように伝えられてきた秘伝を当然のごとく、自然に日々の生活の中に取り入れていることである。情熱的に生きるタイ人は、ときに、夢追う自由人としての顔を持つ。そして、そのまた一方で、夢を現実的な世界へと投影する夢の使い手、いや、夢の住人たちなのである・・。(マロヤカ

コラム―タイの迷信は(案外)当たる

 

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