タイ人はローン(借金)好きな民族である。いやいやローンなんて好きなやつがいるわけないので、タイ人の性格を考慮すると「タイ人は後先考えない民族である。」ということが言える。タイ人は、よく言えば誇り高い、悪く言えば見栄っ張りな民族であるから、ローンは生活のそこかしこで彼らの命取りとなる。
タイでは、日本車初め、ベンツ、BMWなどの高級車が街中でバンバン走っていて、日本の知人などから「すごいねタイは・・」なんてよく言われるが、いやいや、実際は皆ローンで買っているのである。(多分)家もそう。バイクもそう。携帯ですら皆10.000バーツ以上もするいいヤツを持ってたりするが、意外にローンを組んでいることは多い。(マジ)
先日、彼女の妹が遊びに来ていて、一緒にショッピングに付き合ったが、5.000バーツのテレビをローンで買おうとしているのにはびびった。毎月800バーツ程度の×8ヶ月払い。「いや、そんなのヤメナサイ」とは僕の言葉だったが、実際、ショッピングセンターの商品値札をよくよく見ると、総価格とローン価格が記載されていることは多い。
また、(最近)デパートのイベント広場などでよく見かけるのが、ニューモデルの原付きバイク登場しました!とかいうやつ。もちキレイどころのネーちゃんがいて、ミニスカ系の企業コスチュームを身につけバイクを宣伝している・・という具合のやつだ。そして、新しモノ好きのタイ人をターゲットにした宣伝は、だいたいが「手軽にローンを組めますよ!!」的な殺し文句。手軽なローンシステムというだけあって、とりあえず所持金が1.000バーツほどあれば、ローンを組めて、即、商品(バイク)を手にすることが出来る。
だが、その支払い期限ってトータルで見たら、いったいどれほど長いのか・・っていう話。だが、タイではバカ売れだ。タイ人には、その辺の計画性というものが希薄であることが多いのである。(多分) とにかく、後先考えず、目先の気分(物欲)だけで子供のように物を購入してしまうタイ人の性格。結局、数ヶ月後にはいろんなローンのツケが溜まって、今度は友人とか兄弟にお金を借りたり、あるいはゴールド(金)など身近なものを質屋に売って、その場をしのごうとする。
そして、返せなくなってどうしようもなくなってもマイペンライ(大丈夫)。とりあえず開き直る。夜逃げするヤカラも多い。もう、先は見えているのである。だって、もともとギリギリの給料で生活している人が一般ピープルの中には山といるわけだから・・。月10.000バーツも稼げば大したものなのに、10.000バーツもする携帯電話をコロコロ買い換えるのが元々おかしな話なのである。だからタイの企業側からすれば、おいしく手軽なローン♪という名のエサをぶらさげてやれば、タイ人消費者なんてイチコロなのであろう。うむ。
日本にもローン地獄とか、多重債務者など、金銭的にヤバクなっている人が多いが、案外、世界で最もローンというシステムにはまってしまう性格を秘めている民族ってのはタイ人かもしれないと思ってしまった。