ついに待ちに待った4年に一度のサッカーの祭典2014FIFAワールドカップが開幕したが、タイのテレビではまた放映権を巡りギリギリまで一悶着あったようだ・・。
タイ国家放送通信委員会(NBTC)は12日、タイ国内でサッカーのワールドカップブラジル大会の全64試合が地上波テレビで無料放送されると発表した。「国民に幸福を取り戻すため」として、軍事政権の国家平和秩序評議会(NCPO)の意向で決まった。タイ国内でのW杯のテレビ放映を巡っては当初、放映権を持つ娯楽大手RS社が衛星・ケーブルテレビ局で全試合を有料放送し、地上波の無料放送は一部に限る方針を表明。NBTCが全試合の無料放送を求めて法廷闘争に発展し、最高行政裁判所は11日、RS勝訴の判決を下した。しかし、判決を受けて軍政は「国民に幸福を取り戻すための方策を探るよう」NBTCに伝達。結局、NBTCがRSに約4億2700万バーツ(約13億4000万円)を支払うことを条件に全試合を無料放送することになった。
※無料テレビでは軍が所有するチャンネル5が38試合、チャンネル7が29試合、RSのチャンネル8が56試合を放送予定。有料テレビではトゥルービジョンズが全試合を放送する。
以前のタイではワールドカップやユーロなどは3chか7chで全試合を放映していたが、昨今はチャンピオンズリーグにプレミアリーグなど例にとっても、放映権の獲得競争がはびこっており、権利を独占したケーブルTVと有料契約しないと見れないというサッカー好きの視聴者(タイ国民)にとってはもどかしい現状が続いている。今回のワールドカップでは放映権を勝ち取ったRS社がワールドカップ専用チャンネルを設置し1.590バーツの受信ボックスを購入すると全試合視聴できるという形にしていた模様。また、地上波では7chとRS系の8chで全64試合のうち主要の22試合が放映されることになっていた。それに対し軍政が待ったをかけ、ギリギリで強行逆転した形である。
さすがは軍事政権、あっぱれ!の一言である。とはいえRSに加入した人は受信機代の払い戻しとかあるのかな。それで軍政が買い取った放映権が約13億4000万円とのことだが、日本でもスカパーが撤退するなど法外な価格だと揉めに揉めていた放映権料は約400億。いったい何なんだこの差は!?日本とタイの人口を考慮したとしても差がありすぎるし、日本は出場しているからなのか。とは言え、サッカー好きが多いタイの方が視聴者は案外多いような気もするし。結局はFIFAが強欲だというわけではなく仲介の代理店である某電通に大金が舞い込んでいるという仕組みなのか。むむぅ。。
ま、とにもかくにも、軍政のおかげかタイでは7chと8chで全試合見れるようだし、僕が加入しているTrueVisionsでも全試合視聴できるようなので万事良好!というわけで早速、開幕戦を観戦したのだが、開催国ブラジルが幸先よい白星スタート。前回大会は王者スペインが頭一つ出ていた感じであったが、今大会は強豪国の実力はどこも拮抗している感じだし、やはり南米大会と言えば欧州勢が一度も優勝したことがないというジンクスもある。僕の予想というか希望としてはブラジルvsアルゼンチンの決勝戦が見てみたい。そして、ザックジャパンはとにかく決勝トーナメントに進出できれば御の字!?
とはいえCグループの日本がベスト16まで勝ち上がったとしても、次の相手はDグループのイングランド、イタリア、ウルグアイのいずれか。その次のベスト8になるとブラジル、スペイン辺りか。ま、結局は勝ち進めば進むほどベンチ陣を含めた総力戦となるし、いかに負傷者を出さずイエローカードを少なく勝ち上がらなきゃいかんわけだが、そう簡単に思い通りには事は運ばないわけで。ま、いずれにせよ、ダークホースに成りうる雰囲気は十分にあるので今大会は非常に楽しみ、眠れない日々が続きそうだ。