連日、タイのニュースを騒がせているバンコクでのデモ抗議。現サマック政権の行く末も、いよいよ見えてきた感があるが、それよりも僕が気になるのはイングランド亡命中のタクシン前首相。オーナーであるマンチェスターシティ(=プレミアリーグ)は、いったいどうなるのか・・。と、解任騒ぎもちらほら出ていたが、、先ほど、テレビで、ついにクラブを売却したとのニュースが流れていた。クーデター~臨時政権となり、亡命先のイングランドで、マンCを買収したのが、およそ1年前。資産凍結された上に、国外逃亡の身で、よくオーナーになれたもんだと、、彼の動きの狡猾さと莫大な資金力に、ある意味、戦慄を覚えたものだが、それにしても、彼の中でクラブ売買は単なる道楽だったのか・・。
幾らで売却したのかまでは公表されなかったが、去年の買収額は約200億円。元イングランド代表監督のエリクソンを招へいし、ぞくぞくと有望選手を買い漁り、ロナウジーニョ他ビッグネーム獲得の為には、ポケットマネーで100億ぐらいならOKヨ・・と、その圧倒的な資金力をバックに、イングランドでの地位を確立してしまうのかと思われた。が、、就任一年で結果の芳しくなかったエリクソン監督を、早々に非情解任。これがいけなかった。クラブ、選手、ファンのことを全く分かっていないサッカーど素人、金満オーナーのやることだ。そして、その間、プレミア初のタイ人選手を獲得してみたり、もちろんアジア遠征・・と、サッカーを愛するタイ国民へのアピール、人気取りには余念のなかった彼だが、、どう考えても、クラブ買収を政治の道具に利用したとしか考えられない。
サマック政権が落ち着いたと見えると、堂々、タイ帰国。これが引き金となって、一気に現デモ抗議へと加速した感もあるが、終焉は近いように思う。今も尚、活発的な動きを見せるタイ反政府団体。いや、、それだけだろうか?2006年の軍事クーデター後、僕は、同じアパートに住むおばちゃんに、反タクシンデモに一緒に行こう・・と誘われた。でも、それは、とてもノホホンと和気あいあいとしたものだった。ちょっとした祭りやイベントにでも出かけるような感じだった。おそらく今回もそうであろう。
(実際)反政府団体自体は、民主政治を謳い、使命に燃える人たちなのかもしれない。だが、テレビでニュースで見かける人々の中には、ちらほら笑顔が飛び交っている。お気楽、お祭り気分でデモに参加している人も多いように思う。いざ、現場に着く。テレビカメラが回っている。お調子者のタイ人らしく、ヤンヤヤンヤ騒いでみる。そして、それを制しようと機動隊が現れる。それは明らかなる敵対者。ここで、ようやく戦う民族、タイ人の血が騒ぎ出す。そして、小競り合い。ケンカ。。ま、、そんなところだろう。
平日からヒマそうにしているタイ人なんて、どこにでもいる。そして、何だかんだ言って、何よりも、タイ人は現国王(ラマ9世)を敬愛している。「キング色とされる黄色のシャツを着て、皆で出かけよう!」とくれば、デモに参加する人が益々増えるのも、間違いないことである。もう歯止めは利かないレベルまで、達しているように思う。ただ、僕は日本人なので、行方を見守るだけであるが、(実際)パタヤは、そんなバンコクのこと知らないとでも言うように、いたって普通である。多分、バンコクも首相官邸、政府要所を除いたら、いたって普通であろう。
日本では、どれほどニュースが流れているかは知らないが、結局、タイ人はお気楽民族。だいたいは変わりなく、のほほんとしているのが現状であろう。