タイでの散髪は安い。だいたい一回で70~80バーツほど。もちろん、ちゃんとした美容院に行くと100バーツ以上は軽く取られてしまうが、僕は地元の人も通う床屋(理髪店)、俗に言うバーバーに毎月足を運ぶ。さて、そんな感じで、いつもの行きつけのバーバーに行こうと思ったが、なぜか、その日は客でいっぱい。そして、迷ったあげく、まあ近所の床屋ならどこでもいいやと思ったのが運のつきだった。
「STADIO4」というエラそうな名前が決め手、店構えもちゃんとしてるし、まあ大丈夫だろう。しかし、中に入ると、従業員らしき人はタイ人おばさん2名。
「タッ・ポム・ダイ・マイカップ?(散髪できますか)」。
「イエーース!」となぜか英語で自信満々のタイ人おばさん。「短くしてくれ」。「オーケェー」。僕がタイ語で言っても、おばさんは常に英語で応対。しかも久しぶりの客なのかちょっぴり興奮気味・・(ヤバイか)。まあ、いいや、とりあえず切ってくれ。
しかし、このタイ人おばさん、きっと美容学校なんか出ていない。バリカンとクシで適当に僕の髪をいじくること10分。で、「ユー、オーケェー?」とおばさん。「いや、右と左のここのところ、長さ全然バラバラじゃん」。すると、おばさん再び「オーケェー、オーケェー」と、再び適当に僕の髪をいじくる。そんなこんなで格闘すること30分。
ダメダーメェー。もう埒があきません。「もういいや、そんなもんで」。全く納得はいかないがタイでは諦めが肝心。日本の20分の一の価格でやってもらっているのに、そんなに文句は言えません。僕はタイ人おばさんの適当さに負けた。
「OK、おばさん。フィニッシュ(終わり)」。そして、こういう店ではシャンプーは別料金。「シャンプーもいいや」。そして、椅子を立った僕は、最後に顔にこびりつきまくった髪の毛を払ってもらおうと、おばさんに最後の注文をした。「ちょっと、この顔についた髪の毛何とかしてよ」。すると、おばさんはおもむろにドライヤーを手に持つと、僕の顔めがけて、
「ウィ~~ン!!」 (強風)
「おいっ。おばさん、熱いよ」。(おばさん苦笑)
タイ人のサービスって、ほんと適当です。