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どうしようもないバービアの女

投稿日:2007年9月11日 更新日:

barbeer-lady-pattaya

ある晩のこと、行きつけのバービアで友人と飲んでいると、ある女が僕らの近くに寄って来た。その女は、相当酔っ払っているらしく、そのせいか妙に絡んでくる。(顔がゴツいのでとりあえずジャイ子と命名しよう)

「あなたたちは日本人でしょう?」。「私も一緒にお酒飲みたいなぁ」。案に酒をおごってくれとせがんでくるジャイ子。こういう女は大っ嫌いなので、一刀両断、成敗することにしている。

「I HAVE NO MONEY・・・」。まずは英語でジャブを入れてみる。

「NO!YOU HAVE MONEY, I KNOW!」とエラそうに諦めることを知らないジャイ子。

そこで、とどめの一言。(しかもタイ語)「いや金はあるけど、お前にお酒おごる金はないから・・・」。すごすごと、その場を立ち去るジャイ子。(悪いね)

しかし、その数分後。根性が座っているのか、あるいはねじ曲がっているのか。まだまだ、諦めないジャイ子。そのでっかい(ウザイ)ケツを、僕と友人のイスの間にズリズリと押し付けてきて、「ナン・ドゥアイ(一緒に座る~)」と妙に甘えた声ですり寄ってくる。

そこで、更に一刀両断。(もちろんタイ語)「マイ・トン!(いや、座る必要ないから)」。

それでも負けないジャイ子。(あんた、ここまで来るとすごいよね) 「コー・ブリー・ダイ・マイ?(タバコちょうだい)」と僕のタバコに手をかける。もちろん、腹が立つので、更に一刀両断。「ハイ・タンマイ?(なんであげなきゃいかんのだ?)」。

ジャイ子、消沈。

そして、更に数分後。今度は、うって変わってメソメソとした表情で、僕らの前に再登場のジャイ子。おもむろに一言。「私はこの店に来てもうじき一ヶ月になるけど、まだ誰とも一緒に行ったことがないの…」。誰からも連れ出してもらえないと、妙に寂しげな顔で訴えかけてくるジャイ子。

ここで初めてジャイ子に優しく接する僕。(それはまさに熱血教師が悪ガキ生徒を怒鳴った後にあやすような口調で)

「あのさぁ、君がなんで誰からも連れ出されないか分かる?さっきみたいな態度じゃダメだよ。僕らは客なわけだから。ほら、周りを見てみなさいよ。ファラン(欧米人)と一緒に座って、お話してる子もいるし、毎日のように連れ出される子もいるわけでしょう。そういう子たちがね、どうやってお客さんと接していて、どういう話をしてとか、、そういうのをちゃんと観察しないと。君は、ひねくれて飲んでるんじゃなくて、先ずは頭を使いなさい」。

ズバリ言われて、ガックリした表情でカウンターの中に戻っていったジャイ子。僕は、最後に彼女に言いたい。

「ガンバレよ!」。

 

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