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疑惑 A-GO-GO―パタヤ的日常模様

投稿日:2011年7月22日 更新日:

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先日、パタヤに来た友人たちと、久々に歓楽通りウォーキングストリートへと繰り出した。仏教日が二日続いたため、禁酒日が明けたその日は、通りを闊歩する男たちを見てみても、欲求不満解消にとパワーがみなぎっている様子。と、通りの真ん中辺りに、【MOON CLUB】という名の店が新しくオープンしていた。「これはディスコ?orゴーゴーバー?」。店先にいる呼び込みの兄ちゃんに尋ねると、「GO GO BARだ」と言うので早速中に入ってみると、店内は白を基調としたスタイリッシュな内装で近未来空間をイメージしたような雰囲気。ステージ上には同じく白系のビキニをまとった踊り子、そして、店内を練り歩くウェイトレスたちは、メイドのような衣装を身に着けている。

「どっかの2号店かな?」などと思案に耽りながらも、ステージ前のカウンター席に陣取ると、いつものウォッカトニックを注文する。白だらけの内装のせいなのか、エアコンが効きすぎなのか、どうにも肌寒く感じる店内。そして、まばらに埋まる店内の客層とステージ上のネーちゃんを交互に眺めていると、向かいのカウンター席に8名の団体さんが入店してきた。「ん!あれはインド人だな。何か起こりそう・・(嫌な予感)」。チビチビ飲むケチなヤカラが多い、ドリンクを数人で回し飲みする、それとも、ただ差別しているだけなのか何だかよく分からんが、とにかく、トラブルメーカーとばかりにインド人の入店を拒否するゴーゴーバーやディスコは意外に多い。入口に「インド人お断り!」なんて看板を掲げている店もあるぐらいだ。

それでも、この新しい店は、インド人団体さんの入店を認めたようだ。もちろん、僕が気になるのは、彼らが全員分のドリンクを注文するかどうか。そして、数分後。ビールとかウイスキー割とかジュースなどの注文の品がやってきた彼らのテーブルに目をやると、予想通り計4品。しっかり2名で1ドリンク(=回し飲み制度)を採用する規律の良さであった。(よくやるよね・・)

すると、インド人集団の来襲から避難してきた欧米人男が、僕の隣りの席に移動してきた。そして、僕の肩をつつき開口一番、「あいつら、くせぇ・・」と香辛料風のオイニー(匂い)にでもやられたのか、思いっきり差別発言を投げかけてくる。「また、面倒くさいのが横に来たな・・」。軽く相槌を打ち、逆隣りの友人に、「また、厄介そうなのが話しかけてきたよ」などとウンザリ気味にシカトしていると、「You from Japan?」と、すっかりヘベレケ気味のヤツは、執拗に僕に会話をしかけてくる。「全くしょうがないな・・」。そして、僕は、早口で聞き取りづらい彼との会話を決心する羽目になった。

話をすると、彼はオーストラリア人で、どうやら以前に日本人女性3人と付き合ったことがあると、僕に伝えてきた。「ふーん、日本に住んだことあるの?」。「いや、オーストラリアで付き合ってた。でも、日本には何回も行ったことがあるぞ、いい国だな」とか何とか・・。「どう、日本女性は好き?」。「ジャパニーズ・レディは最高だな」。「・・・・(苦笑)」。ニヤけた面で、ペッペッと唾を飛ばしながら話しかけてくる彼の口調、そして表情は、何とも下品で滑稽でもある。そんな下ネタばかり繰り返す彼だが、身なりは幾分スマートで、聞くとオーストラリアでソフトウェアの会社を経営しているとのこと。そして、年に5、6度(毎回一ヶ月ほど滞在)はタイ(パタヤ)を訪れるらしく、以前にパタヤとサムイに1年ほど住んだことがあるが、「この国のホスピタリティーは最悪だ!」なんてボヤいていたので、何か痛い目にでも遭ったのだろう。(自業自得?)

そんな会話を繰り返していると、店内が暗転しショータイムが始まった。そして、なぜか店の入口から入場してきたショーレディーたち(10名程)のダンスショーに目を凝らしていると、どうにも直感的な違和感が僕の中で駆け巡る。判りやすい整形、ふくよかなシリコンおっぱい(乳首にはステッカー)。「うーむ、ニューハーフ(オカマ)くせぇなぁ・・」。全員がそうではないが、僕の中では明らかに数名がその印象。170cm以上の長身もいる。すると、隣りのオーストラリア男が、「I love her」とニヤニヤ鼻の下を伸ばしながら、ステージ上の彼女にゾッコンラブな視線でつぶやいた。すかさず僕は、「You love him?」と冗談半分で返してみる。「No way!!You sure?」と全く信じない彼に、僕は自分が覚えた違和感を次々投げかけてみる。すると、数分後には、彼も全てが本物(女性)かどうか分からなくなってきた・・なんて結論に収束してしまう始末であった。

そして、友人がウェイトレスを呼び、聞いたところによると、「ガトゥーイ(オカマ)はいない」との回答。うーん、でも何か怪しい。そもそもオカマがいたとしても、スタッフには知らせてないのかもしれないし。
どうにも男性の本能が感じる違和感に納得のいかない僕らは、嬉々としてステージ上のダンサーをなめ回すように直視する。そして、一人のダンサーのおしりに妊娠線を発見。「あの子は女性確定!」。友人は声を聞けば分かると、ステージ上のダンサーに次々声をかけるも、応答なし。「あ、怪しい・・・」。「でも、あの子は背もデカいし、整形後の感じがティファニーっぽいよね」。

とか何とか、そんな感じで、最終的にはニューハーフ(オカマ)探しにいそしんでしまったわけだが、ここはアメージングタイランド。世界各国の助べえたちが集うクレイジーシティーでは、その辺の常識など通じないのである。(多分)そして、眠らない狂喜の街では、今日もまたネオンに群がった男たちのエロ談義に花が咲いている。

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【パタヤ】 夜遊び(ナイトライフ)

 

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