「ガイアの夜明け」の航空特集(続編)を見たのだが、旅行会社大手のH.I.S.がこの度【アジア・アトランティック・エアラインズ(通称トリプルA)】なる航空会社をタイで設立し、タイ(バンコク)―日本(成田・関空)便を就航させるとのことだ。ここ数年タイでは日本ブームなのか日本へ旅行するタイ人は増えており、最近の円安、そして今年7月からはタイ人に対する日本行きの観光ビザが15日間の短期滞在に限り
免除へという流れも相まって、今後も多くのタイ人が日本を訪れることが予想される。そして、そんな時代の流れに乗じて勝負に打って出たH.I.S.というわけだが、これまでもビジネスエアーやジェットアジアといったタイのチャーター会社と提携し格安航空券を販売してきたH.I.S.にとってはついに自前のチャーター便を持つまでになったという話で航空利用者にとっても嬉しいニュースである。
日本-タイを結ぶ国際線(直行便)の競合(ライバル)は最大手JAL、ANA、タイ航空、ユナイテッド、デルタの5社。そして、この市場に割り込み勝負するためには、もちろん格安価格が必至というわけでコスト削減→人件費削減→タイで会社設立というわけだ。気になる出資率はH.I.S.グループが88%(日本法人49%/タイ法人39%)、残りの12%がバイヨークグループのオーナーという内訳でタイ現地法人のチャーター専門会社となる。定期便とは違い利用客が多いシーズンピーク時を中心に客の需要次第で運行するという。また、タイ(スワンナプーム国際空港)が拠点地となることから、今後は東南アジア、中国、ロシア、中近東など需要を見ながら路線を拡大していく目論見のようだ。
→Asia Atlantic Airlines(AAA) ボーイング767-300ER型機
運賃は格安航空会社(LCC)と航空大手の中程ぐらいのお手頃価格で、チャーター便扱いとなるため燃油サーチャージが不要(全て込みの価格)になっている。荷物制限は預け手荷物がエコノミークラスで1個30kgまで無料(ビジネスは1個40kgまで無料)、尚ゴルフバッグは預け荷物とは別に1セットまで無料とゴルフ好きには有難いシステム。機内への持ち込み荷物は1個7kgまで。またLCCとは異なり機内食、ソフトドリンクなど無料の機内サービスもありと言うことなし。更に、バンコク(スワンナプーム空港)での混雑した入国審査を避けるべく優先入国サービスなる嬉しい特典も付いているようだ。ふむ、とにかくタイ好きの日本人にとっても、日本好きのタイ人にとっても嬉しいばかり。今後の動向に期待したいところである。
◆運航予定(AAA)
・バンコク-東京(成田) 2013年8月20日~11月4日
・バンコク-大阪(関空) 2013年9月1日~9月27日
→H.I.S.バンコク支店(Asia Atlantic Airlines)