ある晩、変な夢を見た。「見たことも行ったこともない、どこか異国の地に、僕は迷いこんでしまい、なぜかその部族の村で出された料理（人間の髪の毛の麺のスパゲティ）をむしゃむしゃ食べている･･･」という何とも気持ちの悪い夢だった。
そして、その日の夜。彼女とイタ飯屋で、スパゲティ・カルボナーラを食べていると、その夢をふと思い出してしまい、「実は昨晩、変な夢見たんだよねぇ･･･」と彼女に伝えた。
すると、彼女は、「タイでは食事中に、夢の話をするとそれが正夢になるから言わないほうがいいよ･･･」と答えてきた。いや、でも、人間の髪の毛・麺のスパゲティを、実際、食べるわけなんてないわけだから。僕は彼女の話を一蹴して夢の話の続きをした。
すると、彼女から思いもがけぬ返答。「タイでは、髪の毛を食べる（口の中に髪の毛が入る）夢を見たら、後にマイサバイ（体調が悪い）になるの・・・」。えっ、え～っ！！そんな話ねぇだろ！？迷信だよ・・なんて思ってしまったが、彼女もその昔、口一杯に詰まった髪の毛を一生懸命、抜き取ろうとするという奇妙な夢を見て、その後、数日間、風邪をこじらせたことがあるらしい。
で、何かやだなぁ～と思っていたら、その数日後、のどが痛くて、体がだるくて、熱っぽいし、ホントに風邪を引いてしまった･･･（汗）。いや、当たっちゃったのね。
でも、実際のところ、タイ人は信心深い民族だから、こういった迷信だとか、正夢だとかいった話は、結構あるらしい。彼女に聞いた中では「金（ゴールド）を買った（あるいはもらった）夢を見たら、妊娠している」。「人の死ぬ夢を見たら、いいことがある」。「虫歯になる（歯を傷つける）夢を見たら、家族に事故・災難が起きる」。しかも「歯が抜ける夢の場合は、家族が死ぬ。（奥歯の場合は父か母、前歯の場合は兄弟姉妹･･･）」などなど、生々しいものばかりだった。
そして、田舎の方では、こういう迷信をひどく信じてしまう節があり、しかも、案外そうなってしまうらしい（汗）。そして、そういう時のタイ人のやることと言えば、タンブン（寺参り）である。仏陀さんに祈って、災いがないよう、お願いするというやつである。
というわけで、僕も、もちろん寺参りに行ってきました（汗）。寺の坊さんに、そのこと（お参りに来た理由）を話したら笑われましたけど･･･。
