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バンコクっ子とパタヤっ子

投稿日:2005年4月8日 更新日:

royalgarden-pattaya

バンコクへ行ったときの出来事。その日は、炎天下の下、日中歩き回ったこともあり、また、朝から飲み物以外何も口にしていなかったこともあり、用事を終えると、イソイソとマックに入り、颯爽と大好物の「ダブルチーズバーガーセット」を注文。それをわき目も振らずムシャムシャとほうばっていた。

すると、ふと目に飛び込んできたのは、目の前の席に座る女性客(タイ人)の姿だった。見て感じた印象からすると、大学生のようだった。彼女のいでたちは、濃いブルーのストレートジーンズに、真っ白な七部袖のコットンシャツ、そして、足元は、黒のシンプルなピンヒール。さらりとして、それでいてキューティクル満点の長い黒髪をかき分け、彼女は、とても上品に、清楚な面持ちで、マックの軽食を召し上がっておられた。

それは、バンコクっ子の精錬された姿だった。

思わず、これがパタヤなら、と考えてしまった。売春婦であろう彼女のいでだちは、ハデハデの刺繍ジーンズ(もちろんフレアタイプ)に、肌露出バリバリのタンクトップ、あるいは、タラート(市場)で買ったであろう99バーツの柄ものTシャツ。足元は、もちろんアニメ柄のサンダルか、見るからに暑苦しい厚底ブーツ。赤や、黄色に染めた痛みまくった髪をおもむろにゴムでしばり、彼女はとてもおいしそうに、ひざなど立てながら、マックのハンバーガーにむしゃぶりついているだろう。

それがパタヤっ子(そのほとんどはイサーンっ子)のありのままの姿だろう。

そのバンコクっ子は、ウォークマンを聞きながらも、おもむろにカバンから大学ノートを取り出すと、今日の復習なのか、明日の授業の予習なのかを始めた。一息つくと、彼女は、テーブルの隅に置いたチキンナゲットを、なんと簡易フォークとナイフで器用に細かく切り分け、ゆっくりと、そして、とても上品に口に運ぶという、非常に見ていてムズかゆくなるような食べ方を繰り返していた。もちろん、ボクのダブチセットは、とうの昔に、腹の中に収まってしまっていた。。

「んっ!」。

ふと、ボクは、周りと自分を客観的に見比べてみた。ヨレヨレの帽子、ようやく乾き始めた汗だくのシャツ、色のはげてきた感のあるジーンズに、履きつぶしたボロボロの靴・・。他の男性客(タイ人)にしても、ボクのような身なりの人間はいなかった。軽く、冷や汗をかいてしまった。

どうやら、ボクも既に、パタヤっ子の仲間入りを果たしているらしかった。

 

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