ようやく正月気分も一段落(?)かと思いきや、ここ最近、年明けの連休とか何とかで、日本人観光客が多くパタヤを訪れているようだ。僕の知人や友達も、この時期とばかりにこぞってやって来ているので、久しぶりに、僕も街へ繰り出す夜が増えてきた。まあ、例年に比べると、人気(ひとけ)は少ないようにも感じるが、それにしてもウォーキングストリートは、いつ行っても活気があるナイトスポットだなぁ・・とつくづく感心してしまった。→パタヤ早分かりマップ
何十軒と林立するゴーゴーバーにパブ、バービア、クラブ、ディスコ。どこに行ってもそこそこ低価格で、いろいろ楽しめるのがパタヤの魅力だと思うが、だが、それだけに流行っている店と閑古鳥が鳴いている店の差が歴然としているのも確かである。パタヤ一の歓楽街ウォーキングストリートも、経営する側からすれば、パタヤの観光ビジネス最前線、商売激戦区なのだ。だからこそ、街は更に新化を繰り返す。そして、それは自然な流れの中の変化と言うこともできる。
僕が、この街を知ってから早や10年以上が経ってしまったが、安っぽいB級リゾート地パタヤの象徴と言えば、やはり街中のどこにでも点在するバービア群だと思う。だが、最近のバービアは、どうも大人しい。いや、ここ数年のパタヤは、訪れる観光客の種類が明らかに変わってきているのである。ハッピアワーにBUY ONE, GET ONE FREEだけでは、もう古い。ガラス張りのコヨーテガールに、ラウンジバーとクラブを混ぜ合わせたような空間を意識した作りのニュースタイルな店が増えてきた現実を見ても分かるとおり、今、パタヤのショービジネス界では、セクシャル以上の娯楽度がないと、生き残っていけないのが現実なのである。(多分)
欧米人にロシア人のカップル、中国や韓国のツアー客に、インド人の家族連れ。訪れる客の質が変われば、自ずと娯楽施設の質も更に、多種多様なものへと変化していくのだと思う。だが、だからといって、この世からエロ業界がなくなることなどあり得ない。そして、パタヤのエロは、更にエロティックで過激なエンターテイメントへと新化を繰り返すのである。(何の話だ・・汗)
そんな街パタヤの観光ビジネス最前線を走り続けるウォーキングストリート。その中でも抜群の人気度を誇る店の一つにエンジェルウィッチ(Angel Witch)がある。(バンコクのNANAプラザにも姉妹店があるが、パタヤ店のほうが質レベル共に高い!?)この店の売りは、22.00―2.00AMまで毎晩行われているショータイムだが、それはただのセクシーショーだけに留まらないエンターテイメント性をも兼ね備えている。UPテンポのタイミュージック舞踊、濃厚なレズビアンショーに過激なSMショー、プロ顔負けの本格的なダンス、観客を魅了する演出、場の雰囲気作り。ふと客から拍手喝さいの大波が巻き起こるのも、ごく自然な流れである。
かなり頻繁にプログラムを更新し、最近、流行りのヒット曲などにも敏感なようであるが、ただ、それ以上に僕が感心してしまうのは、タイ人の独創的で柔和なアイデア(発想)である。多分、プロの振り付け師だか、コーディネイターだか、DJだかを雇っているんだろうが、(オカマ/ゲイ系かな?)そのセンスの良さ、いや、客が喜ぶツボを心得ているというか。ステージに上がるレディーの裸体に黒ガムテープを巻きつけ、それを客に剥ぎ取らせていくエロティックパフォーマンス。それがトイレットペーパーに変われば、ショーはミイラ的な趣向へと魅せ方を方向転換していく。簡易チューブはSMムチに。ゴミ袋でもシーツでも、ただの布でも下着でも、タイ人のアレンジにかかると、全ては滑稽だが違和感なく刺激と魅力に満ちた大人の娯楽へと変貌するのである。
街の景観でも店でも、タイ人は色(照明とか看板とか)を使うのが上手いなぁ・・とは、よく思うことであるが、何しろ全てにおいて彼らは個性的だし、遊び心で溢れている。かつ、現実的(リアルに忠実)なのである。それは、歓楽街の昼と夜の表情を見ても歴然だ。日中は、ただの小汚いプレハブ小屋にしか見えない建物が、闇夜になると、恍惚とした眩いばかりのエンターテイメントへと姿を変えるのである。これはスゴイことである。
そんな些細なことだが、ふと観察するとニヤリ微笑んでしまうタイ人のアイデア(感性)。まさに観光産業国に生きる人々だからこそ、いや、南国に生きる人々だからこそ、全てにおいて視点が柔和なのかもしれないが、僕は、思わずフムゥ・・と感心してしまう。それは、一見、安っぽく幼稚で滑稽なようでもあるが、実は、ヒジョーに斬新、画期的で魅力的なものだったりもする。そして、そこにあるのは、圧倒的な開放感のみである。世界不況に憂鬱なニュースが飛び交う昨今の世の中であるが、パタヤの歓楽街は、人々で溢れ活気に溢れている。
そう、エロは不況に左右されない。いや、エロは永遠に不滅である。いやいや、そんなことを言いたいのではない。事実、アジア目線で考えれば、パタヤはさほどバブリーな街ではない。しかし、いつでもバブリーな気分にさせてくれる街であることは確かである。(スッキリ爽快)