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タイの死にまつわる話

投稿日:2005年3月17日 更新日:

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「日本人のことは理解できない・・」。ある晩のこと、アメリカ人の友達マイクが、ふとこんな言葉をボクに投げかけてきた。何でもマイクの周りでは、最近、以下のような出来事があったという。アメリカ人の知り合いA氏は、医者から自分がガンであることを知らされ、「あと一年の余命」を医者から宣告された。A氏は、今後一年、南の島で人生最後の時間を楽しみ、死へと向かうとのことだった。

しかし、またもう一方では、ある知り合いの日本人B君が、父親の「一年後の死」を医者から知らされた。B君の家族は、これから父親と海外旅行に出かけたりと、いろんな計画を練ってはいるが、父親に彼が死ぬことは、最後まで決して知らせないとのことだった。

「どうして、日本人は自分の死を知ることが出来ないんだ??」。マイクは執拗に質問を投げかけてきた。アメリカ人は、まず一番に当人が、医者から死の宣告を受ける権利を持っている。もし自分の死期が近い状態であれば、医者は、当人に真っ先にその事実を知らせないと、法律により罰せられるということらしい。しかし、日本での考え方は違う。まあ、様々な例があるとは思うが、だいたいが、まず家族へと知らされ、その後、本人への告知をするかどうかは、家族に委ねられるといったケースが多い。

「文化の違いだから、こればかりは何とも言えないねぇ・・」。ボクは、その時、曖昧な返事しか出来なかった。しかし、その後、周りのタイ人に聞いてみると、タイでも日本的な考えが採用されているとのことだった。「日本とタイは、多少は違えども、大元は仏教徒。まあ、根本的な思想の違いだね・・」。マイクも、文化の相違ということで何とか納得したようだった。

それから、話は、死後の遺体の処理方法へと展開した。日本では、死後の処理と言えばだいたいが火葬、その後、遺体は霊安室、あるいは墓へと埋葬される。一方、アメリカでも、同じく火葬。その後、よくある十字架の墓石群の光景へと送られるらしいが、本人が死ぬ前に、自分の死後の遺体処理方法を決めることも出来ると言う。何とも自由の国アメリカらしい発想だった。(まあ、これに関しては、日本でもそういう権利があるらしいが)

しかし、ボクは今までタイで墓というものをあまり見かけたことがない!タイでは、死後の遺体をどのように扱っているのだろうか。素朴な疑問に、興味深い返答が返ってきた。タイにおいて、死への考え方は二通りあるらしい。一つは、普通に長生きし往生した末の死→「自然死」。また、交通事故など不慮の事故による死→「不自然死」の二つである。

「自然死」の場合は、日本と同様に遺体は火葬される。灰の処理については、半分は埋葬したり、川(海)に流したり、寺院に納められたりといろいろあるようだが、もう半分は、家に保管されるということだった。
しかし、「不自然死」の場合は、まず遺体はセメントで固められ、3年、5年、7年、、といった具合に土の中に埋められるという。そして、その埋葬期間の意味は、「仏様が、死者の魂を天国へと導くのを待つ時間」とされている。※この期間は地域によって違う。あるいは寺院の僧侶が決めるなど。

その後、再び掘り起こされた遺体は、自然死と同じく火葬され、同様の処理が行われるとのことだった。遺体火葬後の灰は、死者が生前身につけていた仏陀のお守り、または燃え残った「歯」と共に保管される。などなど、、どれが主流で、何が本当なのかは、いいかげんなタイ人だけに何とも言えないが、とにかく、いろんな死にまつわる話を周りのタイ人から、聞くことが出来た。

そして、「ビューティフル!」。マイクは、数時間に渡る話を一つの言葉で締めくくった。うん、その通り。タイ人は、キーキアットだの、いい加減だの、普段は文句を言っているボクだったが、「とにかく、その国、その地方特有の文化っていうのは素晴らしいよね!」。ボクもマイクに同調し、その日の酒はその後も続いたのでありました。

 

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