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手にイボがっ!事件簿 ―前編

投稿日:2006年5月1日 更新日:

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結構、前の出来事。ある日、ふと気付くと、突然、僕の右手のこぶし上部に1cmほどのイボが出来てしまっていて、治らずじまいのままであった。とは言え、僕ももうタイに住んで長い。過去には、意味不明の水虫のようなものが、足の裏にでき、およそ半年間ほど泣かされたこともあったが、それはいつの間にか無くなっていた。

というわけで、「まあ、そのうち治るさっ」と変な確信の元、放っておいたわけだが、その数週間後、あるバーで働くオカマちゃんに「何、あなた日本人のくせにペン・フゥーなの?」と言われた。「何だ、そのペン・フゥーとは?」。タイ語でイボのことだろうか。

そして、「そんなのタイ人しかかからない病気よ。」とか何とか笑われてしまったのと、妙にみっともないと思ってきていたので、とりあえず、薬局にでも行くことにした。が、ここでも、あなた何人?などと聞かれ、日本人がペン・フゥーにかかっている的な軽い苦笑をあびせられてしまった。(いったい何なんだよ!そのペン・フゥーってやつは。(辞書にも見当たらず意味不明)で、この病気(イボ)は病院に行ってレーザー治療で焼ききってしまわないと治らないと言う。薬局のオバサンに近くにある皮膚科を教えてもらう。

というわけで、渋々、朝は早起きして(と言っても11:00過ぎ)、言われた皮膚科に行ってきた。すると、受付嬢いわく。「クンモー(ドクター)は、只今、昼食に出かけております」とのことで、午後2時過ぎにきてくれと言う。一応ながら、症状を見せると、麻酔の注射を打ってから行うレーザー治療は10分ほどで終わるとのこと。たいした病気じゃなかったと、ホッと一安心しながらも尋ねる。

「OK!じゃあ、2時に来ればいいわけね」。「いやっ、3時のほうがいいかも・・」と、妙に時間の指定を避ける受付嬢A。嫌な予感。「えっ?じゃあ、3時に来ればいいの?」。「いやっ、また来る前に電話してもらえますか?」と受付嬢A。ちょっと腹が立ったが、もう三十路前の年齢なので、我慢ガマン。

で、午後3時。もらった名刺から、病院に電話を入れる。「さっき病院に行った者だけど。クンモー(ドクター)は戻ってきたかい?」。「え~、ドクターはまた外出してしまいました」。「はぁ?さっき3時って言ったじゃない?」。再び、ムカッ!と来たが、ここはタイなので、我慢ガマン。

それから、午後5時。再び病院に電話を入れる。「ドクターはいる?」。「いえ、只今、外出しておりますが。どうなされましたか?」。「いや、オペを受けるべく、朝からそちらに出向いてるんだけどね」。「ああ、そうですか。6時には戻ってくると思いますよ」と、今度の電話応対はオッサンの声。「オ、オーケェー」。さすがに限界を超え、こんなとり止めもないやり取りに疲れてくる。

で、最後の正直。さすがに直接病院に出向こうと思ったが、いやいや、まずは電話と夕方6時。再び病院に電話を入れる。「ドクターは、いますか?」。今度は慎重に丁寧語で話しかけてみる。「どちら様ですか?いかが致しましたか?」と、今度もまた声の違う受付嬢B。(交代制かな) 「いや、オペ(手術)を受ける予定なんですが」。「何の手術ですか?」。

はあ、また説明かよ。「いや、朝からそちらにも足を運んで、受付のお姉さんとも話したわけよ」。ここからタメ口になってしまう。「で、どんな症状ですか?」。「い、いや、、ペン・フゥ~」。

オカマから始まり、薬局のオバサン、受付嬢Aと、もう聞き飽きた感のある言葉を投げかけてみる。でも、受付嬢Bは「???(意味不明信号返信)」。どうやら、発音が正しくないらしい。「ペン・フゥ~↑」。「ペン・フゥ~↓」。発音を変えても全く通じない。(汗)「とにかく右手に丸い物ができてるわけよ」。タイ語でイボなんて言葉知らないし、本当に電話でのやり取りは嫌いだ。「とにかく朝行って、そこにいた女性から、オペすればいいって言われたからさ」。「ちょっとドクターに確認してきます。」と受付嬢B。

それから数分後。受付嬢Bの口から発せられた言葉は、すえ恐ろしいものだった。「すみません。ドクターは、只今ディナーのため外出しております」

「プ、プッツ~ン!!(怒怒怒)あのさあ、そのドクターさんは、いったい一日に何回外出すれば気が済むんだぃ。(怒号)しかも、俺は今日、朝そっちに出向いて、それから何回電話かけてると思ってんだ!!」。しかも、さっき、あんた、確かにドクターに確認してきますって言っただろ。ってことは、ドクターは、そこにいるんだろ!ちょっと出せよ!」

「・・・・・・・・・・」。終始、無言を装う受付嬢B。きっと、タイ語のあやふやな外国人からの電話に、ウゼェと思い、こんな受け答えをしているに違いない。(いや多分)「で、いったい、俺は、いつオペ出来るのよ?」。「明日の11時なら…」。冷静に答える受付嬢B。「OK!絶対明日の朝11時だね。じゃあ、予約だ、予約!名前を書いといてくれ!」。今日一日の出来事に腹の立ちまくりな僕は、受付嬢Bに対し、名前を告げようとする。

「え~、俺の名前は・・・」。「ブツッ!ツーツーツー・・・」(電話を切られた音)

なんと、受付嬢B。突然の逆ギレ!で電話ブチギリ!「こ、この野郎!!!!」

こうなったら、今から、病院に言って文句の一つでも言ってやる。と思ったが、出かけるため洋服に着替えていたら、そんなことも面倒くさくなってしまい。(この辺がタイ人化しているのかな) 「まあ、いいや。明日、違う病院にでも行こうっと」。と数分後には、冷静を取り戻した僕でありました。

いや、結局、病院に行って、怒鳴っても、何も進展はないですから。なんたって、ここはタイランド。日本人のプライドなんて捨てたほうがよいのである。(う~ん大人)はあ、それにしても思い出すと腹が立つ・・。

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